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今朝、放映していたゲゲゲの鬼太郎見てて気になったこと。

今回出演した、「片車輪」ていう妖怪。
本来、そういう名前の妖怪じゃないです。
(性質の違い云々もありますが、それはアニメのキャラ
として妖怪が使われているに過ぎないと思うので、割愛)

元々は、こういう名前の妖怪です。
簡単に言ってしまうと、差別と解釈される可能性のある用語が、
名前に入っているため、数年前から今の表記で紹介されることが
多くなったようです。
ちなみに私がこの表記に初めて気がついたのは、
『図説日本妖怪大全』(水木しげる/講談社+α文庫)です。
それ以来、水木氏の著書をはじめ、「片車輪」という表記を
見ることが多くなったと記憶しています。

以前、何かの書籍で京極夏彦氏らもこのことに触れていました。
今、その書籍が自室の混沌空間内だと思われるので、紹介は
割愛しますが、それを読んだ際、わが意を得たりと思った記憶
があります。

まず、差別等の問題で、(程度の差こそあれ)嫌な気持ちになる
人がいる以上、自主規制はやむなしという場合はあるかとは思います。
言い換え可能な場合、作り手がそれを行う努力も同様にです。
しかし多くの場合、何の断りもなく表記を改めることは、
乱暴ではないかと思います。
これでは、昔からそういう名前の妖怪が口伝されていたと
思われても不思議ではないでしょう。
例えば、
「元々は○○という名前で呼ばれていた妖怪でしたが、
人権保護上の見地により××という表記に改めています」
等の注釈があるのなら、また違うと思うのですけどね。

でも、今回のアニメの場合は、これはこれで仕方ないのかなとは
思いますね。
今回は詳しく触れませんが、怪異にキャラクターを与えられた
ものが元々の妖怪だと自分は考えています。
例)カマイタチ、不知火
所謂、今現在多くの人のイメージにある妖怪っていうのは、
明治以前に「バケモノ」って表記されていたものが大半では
ないかと思います。
おそらく、怪異そのものを妖怪と呼ぶことは現在において、
ほぼありえないかと。
少し脱線しましたが、要はアニメのキャラとしての妖怪「片車輪」
なので、この場合はこれでいいのかもしれませんね。
(ちなみに、現代社会で妖怪がキャラとして認識される最大の
きっかけは、やはり水木氏の作品による部分が大きいでしょうね)
何も、鬼太郎のアニメを見る子供を含む一般視聴者がそこまで
意識する必要は全くないのかもしれません。

しかし、妖怪を紹介する書籍などでは、例えば上記の注釈のように
理由があっての表記の変更だということを記すなり、
なんらかの対策はして欲しいというのが本音です。
本来、伝えられてきた名前がこのような形で、
誤って伝わっていくというのは、しのびないものがあります。

勿論、妖怪の本質のひとつに時代とともに性質が
変化していくということがあるとは思うので、
これもひとつの変質と考えれば、それもまた妖怪的
って感じもしないでもないですけどね。


※変質の例として、有名どころでは河童が挙げられる。
河童は本来、全国でも200以上の呼び名があるといわれ、
外見も含め、その性質は多様だった。
ところが現在において、全国的に河童は「河童」という
キャラクターが確立してしまい、どの地域でも
頭に皿、色は緑、甲羅を背負っているのが「河童」という
名前の妖怪という認識が普通となっている。

<追記とか>
誤解のないようにいうと、私は水木しげる氏の大ファンです。
今回の記事で、少し苦言と取られるような内容を書いてしまった
かもしれませんが、その辺は愛あればこそと解釈してください。
ちなみに、「以津真天」というのは、イツマデの当て字です。
これをイツマデンという読みで表記したのも、自分が見た中では
上記『図説日本妖怪大全』が最初です。
鬼太郎のアニメでも「イツマデン」という読みで出てましたね。

今回のコレは、私の携帯サイトの一言日記に一旦書いたものでしたが、
そこじゃ収まらなくなって、こっちに持ってきてしまいました。

なお、今回に限らず、差別用語等デリケートな事柄について
このブログで多く語ることをしたいとは全く考えていないので、
そこへの突っ込みは無しにしてくれたらうれしいです。

今回、最近読んだ漫画のレビューの掲載を考えていたんですが、
急にコレを書きたくなり、その勢いでUPしてしまいました。
漫画レビューは近日中にUPしたいと考えてます。
紹介したい漫画が何種類かあるんで、その中から記事として
面白そうなものを選ぼうかと。

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コメント

>遊・命さん

そうですねえ。
このことについては、思うことは沢山あるのだけど、デリケートな問題なので、ブログ及びコメントでも深く言及はしないつもりでした。
今回に関しては、こんなことがあるって知ってもらえれば、ほぼ目的は達した感じです。
語弊を恐れず言えば、こういった一種の言葉狩りは現在において、おそらく日常的に行われているかと思います。
自主規制という形で、企業がリスクを事前に回避したいというのも分からないでもないです。
円谷作品や、手塚作品などは、現在の見地で差別表現にあたる描写について、作者の意向を尊重するという形で、出来る限り当時のままの状態で作品を世に出してますよね。
勿論、そういう注意書きを添えてです。
妖怪に関しては、そういう面ではさらに根が深いものですし、もう少し方法が模索して欲しいという気がします。
今回に関しては問題提起とか、そういうつもりは無かったので、あえてあまり持論は述べませんでした。

投稿: ぴよこ | 2007年11月 9日 (金) 07時13分

うちでは放送が遅れているので
ちょっと読むのを控えていました><

この手の“障害者などに対しての配慮”を謳う
規制や、改編(改変)などをみていると
疑問に思うことが多いですよね

“思いやり”を持つことは大切ですし
何気ない言葉や行為が誰かを深く傷つけてしまうことっていうのはよくあることだと思いますけれど
悪意を以って故意に人を害した言動と
その意図のない古くからの言葉を混同してしまうのは
やはり現代人社会が
“言った者勝ち”の欧米文化が広く定着しつつある流れの表れなんじゃなかろうかと思うことが多いです

TV等のメディアで(一般、子供向けのアニメ・ドラマなど)やっているのは
「やむなし」とも思いますけれど
学術的、文化伝承的な文献等で何の注釈もなくこういう事をしてしまうのは乱暴どころか
自己満足的、横暴としか言いようがないですよね

'80年代以前の作品が地上波で放送される機会が減ってきていますけれど
仮に放送されていてもカットされたり改竄されていることが多いというのが本当に嘆かわしいですよね

本当の意味での思いやりを知るためには人がもっと強くならなければいけないのかもしれませんね

投稿: 遊・命 | 2007年11月 6日 (火) 20時54分

>mutuhaさん

思いっきり寝てました><
昭和期の妖怪図鑑は、結構アバウトなもの
多かったですよ。
びろ〜んはその最たる例ですし。
ぬらりひょんは元々、明治以前から
伝わっている妖怪ですが、水木アニメを
はじめ、妖怪の総大将って呼ばれるように
なったのは、明治〜大正期に描かれた
妖怪図鑑の作者の創作によるものだそうです。
妖怪は元々、本質が怪しいものなので、
こうやって変化していくことも、また本来の
姿なのかもしれませんね。
今回のケースはそれとは少し違う気もするけど、
アニメのそれと、口伝のそれとはまた別では
ある気もするので、ある意味仕方ないですね。

美味しんぼは100巻行きましたねー。
私がそろえている漫画では、こち亀に続く
長さです。
次は一歩かジョジョあたりかな?

投稿: ぴよこ | 2007年11月 2日 (金) 05時03分

びろ〜んww
思い切った名前です^^
全く違うのも面白いですね^^

おいしんぼ100巻いったんですね!!
おお!!
すごい!!

投稿: mutuha | 2007年10月31日 (水) 12時22分

>mutuhaさん

そうですねー。
言葉に限らず、表現は難しいものですよ。
昭和の名作などでも、そのまま放送するために
今の時代との価値観の違いであるとか、
注釈を入れたりですねえ。
個人的には、そこの部分を単純に言い換えて
しまうだけでなく、本来はこういうものだっていう
断り書きのようなものがあればいいなーと思ってました。
ただ、子供も見るアニメの場合はそうもいかないと思いますしね。
そのラインも難しいですよね。
その言い換えにもクリエイターのセンスありますしね。
例えば、「塗り仏」を子供向けの妖怪図鑑で
「びろ〜ん」ていう名前にしちゃったすごい例が
ありますが、そのくらいしてくれると
むしろ清清しい感じもしないでもないです。
漫画レビューは、週末忙しそうなので、
時間ある時にでもUPできたらと思います。
ちなみに、今日買った美味しんぼは100巻行ったんですねー。

投稿: ぴよこ | 2007年10月31日 (水) 01時46分

言葉の表現は色々見直されているみたいですね〜!
まさか鬼太郎までもみなおされていたとは露知らず。
妖怪の名前も変わるんですね。
ぴよこさんの言うとおり一視聴者としてはあまりそこまで気にしてないんですけど、嫌な思いをされる方がいるのならなおした方がいいですね^^

漫画レビュー楽しみにしています(^v^)w

投稿: mutuha | 2007年10月30日 (火) 15時05分

>BlogPetのアギラ
 
ナガタロック2ならしたんじゃないの?

投稿: ぴよこ | 2007年10月29日 (月) 22時15分

きょうアギラはロックしなかった?

投稿: BlogPetのアギラ | 2007年10月29日 (月) 14時01分

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