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Ecstasy Of Gold

大分前に買っていた、METALLICAのドキュメント映画「SOME KIND OF MONSTER」のDVDをやっと観ました。
丁度、時間もあったし、9月のニューアルバム「DEATH MAGNETIC」が出る前に観ておきたかったので。

(注:ネタバレあり)
この作品はMETALLICAの現在のところ最新作である「St. Angar」を制作していくバンドの姿を中心に、赤裸々に記録したドキュメントです。

「St. Angar」は、発表当時、メタル系以外の音楽メディアでも取り上げられ、高評価を得たアルバムです。
久々の新作であり、評判のあまり良くない前作、前々作の後の爆発力のある作品だったため、非常に注目が集まりました。
ただし、自分はMETALLICAのアルバムの中で最も聴きこんでいないアルバムです。
問題作と呼ばれた「Lord」、「Relord」よりもです。
悪いアルバムだとは思いませんが、期待していた内容でなかったというのが一番の理由でしょうか。
なので、今までそれほど見向きもしなかったメディアがこのアルバムを手放しに絶賛するのを見て、不満をつのらせたりしてました。

でも、この映画を観た後に聴いていたら、自分の評価は変わっていたかもしれませんね。
結論からいうと、いい映画でした。
自分がMETALLICAが好きだってだけじゃなく、音楽ファンや、表現者に興味を持つ人なら誰でも考えさせられる内容だったんじゃないかと思います。
「St. Angar」がこの映画で見られる様な深刻な環境で生み出されたアルバムだと考えると、全然印象変わってきますよ。

アーティストとしてのMETALLICA、それと人間METALLICAを見ることが出来た気がします。
なんでここまでってくらい、プライベートな部分まで撮影してるんですよね。
途中、カメラをスタジオに入れることで、険悪になっているシーンもありました。
METALLICAを初期に解雇された、MEGADETHのデイブ・ムステインとラーズの対話シーンも見所でした。
MEGADETHも成功したバンドですが、彼はMETALLICAに対して激しい劣等感を抱えてきたんですね。
重いですよ。

他、月4万ドルで怪しいカウンセラーをスタジオに入れてたり、ジェイムズがアル中でリハビリ施設に入り、離脱していたり。
特にジェイムズとラーズの激突は見ててこっちが辛くなるほどです。
トレーラーでも使われている、ラーズがジェイムズに「FxxK!!」と吐き捨てるシーンは冷や冷やしますよ。
でも、長年培ってきた絆、表現者としてのプライドが彼らを強く結びつけているのが感じられるんです。
心を打たれましたね。
正午から4時までスタジオに入るっていうルールについてもめて、ラーズが「俺達はロックバンドだぞ。何がルールだ。」といったことを言うシーン、ジェイムズが「俺は良き夫であり、父でありたい。」、自分の過去を告白し「どこにも行くな。ここにいろって愛し方しか俺はできない。」ってつぶやくシーンなど、印象的ですね。

ベーシストを選出するシーンも見所です。
前任のジェイソンのインタビューも収録されていますが、彼もMETALLICAという輪に入れず苦しんでいたってのが伝わってきます。
それに、彼らは過去にオリジナルベーシストのクリフ・バートンを亡くしていて、そこに言及するシーンもありますし、ファンにとっては重要なシーンです。
結局、ロバート・トゥルージロに決定するわけですが、オーディションに参加していたメンバーはどれも一線級のベーシストで驚きました。
加わると目に見えてバンドの音が良くなる、クリフを思わせる指弾き、他の参加者に比べて無理して演奏していないなどの理由でその中からロバートが選出されたみたいですね。
「手始めに契約金この場で100万ドル渡そう。」と言われたロバートの狼狽ぶりがすごいです。

それと、アルバムに入ってない曲がいくつか演奏されてましたね。
30曲作って、メンバー全員が収録に賛成した曲が4曲だったというシーンがあったんで、選にもれた曲はかなりあったようです。

ちなみに、サマーソニック2006においてMETALLICAがヘッドライナーをつとめた際、自分は間近でメンバーを見ることが出来ました。
あの時は、METALLICAの最高傑作であり、自分が最も好きなアルバム「Master of Puppets」の全曲演奏があり、涙腺が緩みっぱなしだったのでした。
ロバートによるORIONも良かったですし、最後にクリフがモニターに登場した時も感動しましたよ。
「St. Angar」では満足出来ませんでしたが、このライブを観て、やっぱりMETALLICAが好きだって再認識しましたね。
「DEATH MAGNETIC」が今から楽しみでなりません。

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