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Chinese Democracy

今回は、先月発売されたGuns N' Roses(GN'R)の「Chinese Democracy」の感想など。
少し前から書こうと思ってたんですが、聞き込むのと、このバンドに対する思い入れが強いせいで、UPが遅くなりました。

17年ぶりの新作で、タイトルが発表されてから、今年こそは出ると言われつつ10年は経ったと思われる待望の作品です。
既に伝説のバンドとも言える存在で、寡作かつ17年ぶりにアクセルの声で新作が聴けるかもしれないということで、今年最も注目されたアルバムの一つでしょうね。
ちなみに、このアルバムに参加しているオリジナルメンバーはアクセル・ローズ(Vo)のみです。

一聴して、良くも悪くも「こんなものだろうな」っていうのがまず持った感想です。
悪くない作品だとは思います。
2000年公開の映画「END OF DAYS」に提供された"Oh My God"から想像し得たイメージからの逸脱は無いので、大きな驚きもなかったです。
ただ、今アクセルの声の入った新譜を聴いているのは何か奇妙な感じですね。
この声をまた聴けたのはうれしいと同時に戸惑いのような感覚もありました。
曲によっては、声がそれほど前面に出ていなかったり、製作時期が違うせいか、声質が異なって聴こえるものがあったのが少し気になりました。
曲は、かつてのハイテンションな感じのものはあまりないですね。
スロー・ミッドテンポのものに関しては、かつてより薄味というか、気持ちブルージーさが減退しているかなという印象を受けました。
この部分は、スラッシュなどかつてのメンバーの貢献が大きかったからでしょう。
ただ、品質は低くはないので、大きな興奮もないですけど、反面裏切られたという気持ちもないですね。
元々、ファンのニーズに積極的に応えるよりは、やりたいことをやってるバンドではありますけど、品質の悪いものは作らないですしね。
今回は出ただけでも、「可でも不可でもない」というよりは、可だと思ってしまって、そこは惚れた弱みというかなんというか。
とりあえず、久々のこの音を楽しんでいます。

ただ、これは客観的に自分が知っているGN'Rというバンドの作品ではないんですよね。
全盛期のメンバーはアクセルのみ(一応ディジー・リードもいるみたいですが)なので、アクセルのソロ作品みたいなものだと思います。
勿論、アクセルはバンドの中心的な存在で、彼の声はGN'Rの大きな特徴だし、ソングライターとしての貢献も大きいので、それほど違和感無く受け取ることは出来るとは思います。
でも、全盛期のバンドを知る一ファンから見て、アクセルしかバンドにいないというのはやはり寂しいというか、複雑な感情があるのも事実です。
それに例えば、スラッシュ、ダフ、マットの元メンバーが3人いるバンドVelvet Revolverもアクセルさえ歌っていればGN'Rってそのものとも思える音で、どちらが本物かという風にも思ってしまいますよ。

そういう意味では、こちらも今年発売したかつての盟友(ごく短い期間でしたが)、METALLICAの新作とは全く意味合いが異なるアルバムですね。
METALLICAの場合、メンバーの結束が生み出した作品というイメージに対し、こちらはアクセルのエゴが全てでしょう。

ともあれ、出ただけでも奇跡的なので、さらに完璧な作品まで望むってのも贅沢というものでしょう。
そういうファンは多いでしょうが、自分も内容に多大な期待はしていませんでした。
今度こそ出てくれるということには、すごく期待はしていましたが。
好きなアーティストでも、ファンは手放しに甘やかすべきではなく、好きだからこそ真摯に受け止めるべきというのが持論ではありますが、自分にとってこの作品は例外なのかもしれません。
基本、私はいかに優れているかより、どのように好きかっていうのを書きたいタイプなんですが、今回の記事はその傾向が強かったかもしれませんね。
ジャンプにHxHが載っていてくれればうれしいという、冨樫ファンに近い心理かもしれません。
とりあえず、次の作品はこんなに待たせないで欲しいのと、今後かつてのメンバーでの再結成が行われることに期待してます。




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コメント

>遊・命さん

いやー。
なんか恐縮です
これを書いてからも毎日聴いてますけど、新たな発見がありますね。
出たときは浮き足立ってましたけど、冷静に聴けている感じです。
いわゆるニワカに関しては、自分の知識や思い入れに関しても、まだまだだと思っているのと、年齢を重ねるごとに出会わなくなったため、最近はあまり考えたことなかったですね。
もう少し若い頃は、よくそういった方々に目くじらを立てていたものですけどね。
ここ数年で自分が知り合った音楽好きは、本当に好きなんだなって感じられる人が多かったためだと思います。
基本的に、学生時分などは、自分探しだとか、主張だとか、キャラづくりだとか、コミュニケーションツールだとか、流行に乗ってみたいだとかいう理由で音楽聴く人って多いと思うんですよね。
今は、それほど気にならないけど、自分が学生の頃はそういう人間には嫌悪感を抱いていました。
でも、社会に出ると、時間もお金も有限ということを自ずと知りますし、本当に好きな人以外は、身銭を切ってまで音楽を聴かなくなりますし、自然と好きな人に出会うことが出来たんではないかと思っています。
学生時代は音楽が好きだって主張する人はごろごろいましたが、近頃ではそれを積極的に主張する人とは驚くほど出会わなくなりました。
これは音楽に限らずでしょうね。
要は、制限がかかると自分の本当に好きなもの、必要なものが分かるってことかもしれません。
閑話休題。
好き嫌いに関しては、自分は基本的に心が狭いため、「嫌い」を前面に出して書くことはすまいと思っても、出てしまうことがあり、まだまだだなと思うこともあります。
世の中、「好き」より「嫌い」が少し多いという感覚の人間ですが、出来ればこの場では「好き」を出していきたいと考えてます。
許容できないことを主張するのは構わないとは思いますが、自分はここでそれをしたくないし、場を考えて行うべきかなと考えるようになりました。

投稿: ぴよこ | 2008年12月11日 (木) 07時40分

毎度“愛”のつまった記事いたく感心させられます。

私個人はHR/HMとか率先して聞く人じゃありませんし
多くのバンドは『バスタード!!』で名前を知ったくらいで
本質的に“どういう楽曲やってた”とか詳しく知らないですけど
“一人のファン”として
“一つの作品”に対して真摯に向き合い
想いを語るその姿勢は本当に素晴しいものだと思います。

世に多く居るであろう“俄か(にわか)”や
“(その)モノの本質を知ろうともしない似非”なんかに爪の垢を煎じて飲ませたいくらいですよ。

それはそれでぴよこさんに失礼か…><

“好きなもの”は素直に「好き」と言い
“嫌いなもの”は理由無く誰彼構わず「嫌い」とは言わない

そういう姿勢は私も守って行きたいと思います

投稿: 遊・命 | 2008年12月 9日 (火) 14時25分

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