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In Search of Solid Ground

今回は、イブニングで連載中のマンガ『オールラウンダー廻』についてお話しようかと。
まず、このマンガは「修斗」をテーマとした格闘技マンガです。
マンガの感想の前に修斗について簡単に。

修斗とは1984年に、初代タイガーマスクとしても知られる佐山聡氏が創始した「打・投・極」を理念とする総合格闘技の草分け的競技です。
現在よく知られる総合格闘技団体とも関係が深く、多くの選手を輩出してきました。
例えばPRIDEやDREAM、戦極などで活躍する選手では、桜井"マッハ"速人、五味隆典、青木真也、川尻達也、宇野薫、山本"KID"徳郁、ヨアキム・ハンセン、J.Z.カルバンなどは修斗を代表する選手だと思います。

そして、この作品はアマチュア修斗に打ち込む高校生、廻(メグル)が主人公のお話です。



修斗(Wikipedia)

修斗公式サイト




現在、このマンガは2巻まで発売されています。
まず1巻冒頭では、廻と幼馴染の喬(タカシ)の少年時代が描かれ、その数年後、修斗をはじめた廻は喬とデビュー戦のリングの上で再会します。
喬の歩んできた道は壮絶なものであり、その環境の違いから、かつての友人である廻を敵視します。
試合は廻が喬の空手仕込みの打撃圧倒で圧倒される展開で、スリーパーによって絞め落とされ敗北します。

ここで描かれる喬の少年時代の凄惨さや、試合後の「俺はあいつが昔から嫌いだった」という台詞などから、滑り出しでは重いマンガというイメージを持ちました。
しかし、廻が修斗に本気で打ち込みはじめるあたりから、印象は変わってきました。
特に2巻では、打撃コーチのまりあ、キックボクサーのマキも加わり、にぎやかになりましたね。
1巻では連敗した廻も2巻で初勝利をおさめますし。

最初は平凡な選手だった廻も、まりあとのスパーリングや初勝利によって、少しずつ才能の片鱗が見えてきました。
喬は打撃を得意とするストライカータイプ、練習仲間の勇大は寝技での攻防を得意とするグラップラータイプ、廻は学習能力が高いため、おそらく修斗の理念「打・投・極」を体現したオールラウンドなタイプに成長していくのではないかと。
(ちなみに、実際の選手をこのタイプに当てはめると前者から順に、ミルコ、ノゲイラ、ヒョードルになると思います。)

他、このマンガは総合格闘技の練習風景や、技術、試合運びなどがとても丁寧に描かれており、総合ファンが納得できる内容だと思います。
加えて、読んでおくと総合の試合を観戦する際もより楽しめるかもしれません。
他、格闘技で食べていくということの厳しさといったリアルな描写と時折出てきますね。

プロではなくアマチュアを描いたといった点が面白いと思いましたし、特別な才能を持つわけでもない廻が格闘家としてどう成長していくかというのも、現実に即して想像しやすく、設定が功を奏しているのではないかと。
ともあれ、今後楽しみな本格的格闘マンガです。

ぴよこの本棚



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コメント

>mutuhaさん

こんばんはー。
修斗は歴史が長いですねー。
先日のプロ化20周年の興業も大成功だったようです。
このマンガは、総合に興味がある人は楽しめると思いますし、逆に描写が丁寧なのでこのマンガを読んだことで観戦を楽しめるということもあると思います。
トップファイターと呼ばれる選手も、多くの場合、はじめから強かったわけではないですからね。
少年マンガなどの強い主人公を否定するわけではないですが、こうやって普通の人間が強くなっていくドラマもリアルでいいと思いました。

投稿: ぴよこ | 2009年10月 5日 (月) 01時04分

ぴよこさんこんにちは!

修斗って1984年からあるんですね。
何やら知らない事がたくさんあるので勉強になります。
いろんな知識を持って読むとまた違った面白さがありそうですね(^∀^)
特別な才能がないという部分、ぴよこさんも言うとおり親しみやすくて面白そうです^^

投稿: mutuha | 2009年10月 4日 (日) 14時26分

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