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死神の子守唄

またまたご無沙汰です。


去る8月28日(日)、川崎市市民ミュージアムで開催の
実相寺昭雄展 ウルトラマンからオペラ「魔笛」まで に足を運んできました。(関連記事:URBAN-PLUS

実相寺昭雄監督は、ウルトラマンではジャミラ、テレスドン、ガマクジラ、シーボーズ、ガヴァドン、スカイドン、ウルトラセブンではメトロン星人、ペロリンガ星人、第四惑星、欠番の第12話などを担当し、映画では帝都物語などを撮られている監督です。
京極夏彦氏原作の「姑獲鳥の夏」の監督もされています。

実相寺昭雄(wikipedia)

実相寺監督は天才とも奇才とも呼ばれ、例えば「ウルトラマン」においてはテレスドン以外には、ウルトラマンにスペシウム光線で怪獣を倒させず、スカイドン回ではハヤタがフラッシュビームとカレーのスプーンを間違えて掲げてしまうという有名なシーンを撮影し、「セブン」ではメトロン星人で木造アパートとちゃぶ台(ダンとメトロンがちゃぶ台を挟んで向かい合うシーンは有名ですね)、ペロリンガ星人回では下町といった日本的なものを作品中に出し、世界進出を狙っていた上層部の怒りを買い、一時干されたり、第四惑星では怪獣の出てこない作品を作ったりと、逸話の尽きない方です。

円谷作品と縁が深く、怪奇大作戦や、平成ウルトラシリーズなどにも参加されてどれも個性的な映像を撮っておられます。
自分は、円谷の実相寺監督の作品はどれも好きなのですが、特にジャミラ登場のウルトラマン「故郷は地球」、メトロン星人のセブン「狙われた街」、ウルトラマンマックスの「胡蝶の夢」が好きですね。
何度観ても素晴らしく、奇妙なアングルや白昼夢のような演出、視聴者に問題提起するかのようなシリアスな内容、そういった特色のものを多く作り出していると思います。


ともあれ、自分は大好きな監督でして、語りつくせないですし、もっとコアなファンの方もいらっしゃるので多くは語らず、追記で展示の感想などを述べようと思います。


「実相寺昭雄展」、結論から言うと、大満足でした。
展示で撮影で使われた実際のジャミラの墓碑を見ることができたり、実際の台本、絵コンテなども展示されていました。
円谷作品だけでなく、他の映画作品などの当時のポスターや撮影で使った品もわかりやすい説明とともに見ることができましたね。
他、実相寺監督の生前の愛用の品やコレクションだったり、かなり上手な往復書簡の絵手紙などが多数展示されていました。
ちなみに、実相寺監督は「けろけろけろっぴ」や「ポケモン」も好きだったらしく多数のコレクションがありました。
絵手紙に実相寺監督が描かれたポケモンのフシギダネがあったのが印象的でした。
なにせ、ポケモンの元になったカプセル怪獣が登場する「ウルトラセブン」の監督もやられていた方ですからね。
また、コレクションの中に美少女のフィギュアなどもあり、私の後ろにいた女性が、寄せ書きメッセージのところに「エロゲのフィギュアワロスwww」と書いていました。
寄せ書きはやはりというべきか、セブンの欠番12話の復活を望む声がいくつか見られました。
生前、実相寺監督も復活を望んでおられたようですし、私も作品に大きな落ち度があっての欠番ではないので、復活して欲しいと思ってます。
(この問題についてはコチラをご参照ください。)

この日のトークショーでは、実相寺監督の撮られた「姑獲鳥の夏」の原作者、京極夏彦氏や、実相寺作品と縁の深い堀内正美氏や、ウルトラマンマックスでメトロン星人の声も演じられていた寺田農氏が参加されていました。
京極氏は実相寺ファンで、NHKの特番でナレーターも務められてますね。
このトークショーでは、実相寺監督の思い出など、実際にお会いになられた方々からのお話で大変興味深く聞きました。
実相寺監督のメモ魔ぶり、映画も含め全てにおいて、生きることに関しても天才だったという話、実相寺氏のコレクションの話など、濃い内容でしたね。
印象に残ったのは、まず実相寺氏の座右の銘「所詮、人生ヒマ潰し」とという言葉ですね。京極氏が水木しげる氏の「なまけものになりなさい」という比較し、出演者の方々もヒマ潰しをするのも、なまけものになるのも本気でやらなければ非常に難しいことであるとおっしゃっていました。
また京極氏は、実相寺監督の作品の一つの大きな題材である「夢」について、「実相寺監督の夢は夜見る夢。夢はかなわないから夢であって、かなえることができるならばそれは目標や目的と呼ぶものである。実相寺監督はかなわないことを知っていてなお、映像で夢を描こうとした」という風なことを言っていました。
これについては禅の「不立文字」となぞらえて、文字とはイコール真実ではなく、また文字がイコール真実ではないという言葉もまた真実ではないと延べ、映像は真実ではないが、実相寺監督はそこを超えようと常に努めていたとおっしゃっていました。
もう一つは、寺田農さんのおっしゃった、実相寺監督は仕事が異常に早いというお話でした。
実相寺監督はNGをほぼ出さないんだそうで、それについて寺田さんはそれがアマチュアとプロとの違いだといい、「アマチュアの仕事が時間がかかるのは、考えているからではなく迷っているから。プロは迷わない」とおっしゃったいたのがとても印象的でした。
個人的に生京極氏を見られたのもうれしかったですね。

そういったことも含めて、とてもよい展示だったと思います。
この日、実相寺作品にまつわるコンサートや、「姑獲鳥の夏」の上映会もやっており、これらは展示を観てからだったので、途中からでしたが拝見してきました。
「姑獲鳥の夏」は、京極×実相寺の大好きな2クリエイターの作品であるので、帰ってすぐにネットで購入しましたよ。(しかし、レビューは意外と評価が低かったですね。自分は好きなのですが)

そうそう、物販で購入した実相寺氏の絵手紙の柄の絵ハガキを何枚か買ってきました。
シーボーズ、テレスドン、ガヴァドン、メトロンなどものものですね。
シーボーズの絵柄は最初の方のリンク先に掲載されているものです。
これも満足の品でした。

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コメント

少し前から、鑑賞した映像作品を登録する「鑑賞メーター」を始めました。
まだ登録途中ですが、よろしければ足を運んでみてください。

http://video.akahoshitakuya.com/u/80661

投稿: ぴよこ | 2011年9月 2日 (金) 00時03分

>まあさん

こんばんは!
ご無沙汰しております。
色々ありまして、こちらもなかなか手がつかず、申し訳ないです。
実相寺監督は円谷の仕事において、強烈な印象を残すものや、シリーズの中でも毛色の違う作品を多く残していますね。
まあさんのおっしゃるとおり、ジャミラ、シーボーズ、メトロンなどは名エピソードで知られていると思います。
12話の話も、すると長くなってしまいますし、デリケートの話題なので、ブログでは紹介しませんが、オフィシャルで復活して欲しいとは思ってます。
数年前まで秋葉原の路上などで、アンオフィシャルなものが販売されている現場は目にしましたね。
実は、国内に流通している12話の元をたどると、某事件で有名になったある人物に行き着くといった都市伝説があったりもします。
「第四惑星の悪夢」は地球とよく似た環境の、人間そっくりのロボットが人間を支配するという星を舞台にした。
怪獣、宇宙人は出てこず、セブンもほぼ活躍しません。
番組終盤で予算が逼迫していたためという裏事情もあるためですが、実相寺監督お得意の悪夢のような、現実の境目が狂ってしまったかのような世界を味わうことができる一話です。

投稿: ぴよこ | 2011年9月 1日 (木) 04時26分

ぴよこさん、こんばんは^^
ご無沙汰しております。
怪獣ネタ、アップされるのを心待ちしておりましたよ。

実相寺昭監督のウルトラマン、セブンにおける作品は今にして思うと数々の問題作として現在も話題になっているのですね。
自分としてはウルトラマンではジャミラ、シーボーズ。セブンではメトロン星人の話が強く印象に残っています。
永久欠番になった原爆を題材とした被爆した宇宙人スペル星人の回、ぜひ見てみたいものです。
第四惑星とはどの様な内容だったのでしょうか?
自分の記憶から消えてしまっているので^^;

投稿: まあ | 2011年8月31日 (水) 21時55分

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